「選ばれる学園・信頼される学園」づくり

−尾ア嘉則新理事長就任挨拶−

 

 

 

 

 

理事長就任に際し、安田学園同窓会のみなさまにご挨拶申し上げます。

安田前理事長は本年5月25日の理事会でもって勇退され、わたくしは後任として95年もの長い歴史と伝統を誇る安田学園の理事長に就任し、その重責を担うことになりました。教育界における経験・知見に乏しく、浅学菲才のわたくしにとってはその責任の重さを日々痛感しております。

安田前理事長におかれましては、平成3年5月に理事長に就任され、爾来27年もの長きにわたり学園の運営に携わってこられました。

この間、学園を取り巻く環境が大きく変化する中、長い歴史を刻んだ「実業学校」に幕をおろし「進学校」へ、「男子校」から「男女共学校」へと、まさに学園の命運をかけた構造的改革を成し遂げる一方、他校に先駆けて「自学創造」「探究」といった本校独自の先進的な教育システムを導入し定着させるなど、まさに「創造的な大改革」を指導され、今日の安田学園の礎を構築していただきました。安田前理事長のご功績とご労苦に対し安田学園を代表し、深甚なる敬意を表させていただきますとともに感謝申し上げます。

さて、現在の社会に目を転じますと、国内では少子高齢化社会の本格的な到来を迎え、さまざまな歪と課題が表面化し、海外ではグローバル化とブロック化が併進するなど世界の枠組みが大きく変化する兆しが見え始め、混迷の時代の到来すら予感されます。

一方、科学技術の進化は加速度を増し、機械が自ら学習し人間の頭脳をはるかに凌駕するAI(人工知能)の躍進、大量の情報を収集分析するビッグデータ活用ビジネス、シェアビジネスの勃興など産業構造、就労構造を大きく変える第四次産業革命の渦中にあるといえます。

政府もかかる環境変化を踏まえ、人口減少下での人生100年時代を生き抜くため国民各階層に対する教育の重要性を再認識するとともに、多様な働き方への道を開くべくさまざまな対策に着手し始めています。

従来の知識・技能のみに偏重した学力ではこれからのグローバルで不確実な時代に対応できなくなるという危機感が「学習指導要領」の改訂、2020年から始まる大学入試制度改革の背景にあると言われております。

幸い、安田学園は「社会で立派に活躍する人材の育成」という校祖安田善次郎翁の教育理念を根底に継承しつつ、前理事長時代にスタートした学園独自の「バリューフィールド構想」の下、自学の習慣化に根差した基礎学力の醸成を図るとともに、創造的思考力や他者と協調して課題を解決し発信していくリーダーシップを身に付けさせる各種プログラムをすでに導入済みです。今、教育で最も求められているものは環境変化に順応し活躍していける「強い意志」と「他人への思いやりなど道徳観」を備えた「人間力」の養成にあるとも言われております。

安田学園は「文武両道」の校風の下、すでにこれらの要請にこたえる教育を実践し、これまでも幾多の優秀な人材を世に送り出してきております。

さらに、本校には先輩諸氏がこれまで築いてこられた豊富な経験と実績、私学としての伝統が蓄積されています。

わたくしは前理事長が築いてこられた改革路線を踏襲し、全教職員と一体となり、さらなる改革を推進することにより新たな学園価値を創造し、生徒のみなさまにとって最良の教育サービスを提供できる体制の構築を目標としております。

生徒のみなさま、保護者のみなさまから「選ばれる学園・信頼される学園」づくりに全力で取り組み、職責を全うしてまいる所存でございます。

最後に、安田学園は5年後の2023年に創立100周年を迎えます。同窓会のみなさまにおかれましては安田学園に対する引き続き熱いご指導とご支援をお願い申し上げ、わたくしの挨拶とさせていただきます。